大阪梅田プレミアムラウンジ
開設プロジェクト
会員様の願いを叶えるラウンジを
ダイナースクラブ大阪梅田プレミアムラウンジの開設。
それは、会員様にさらなるくつろぎを提供するための挑戦でした。
会員様の声に応えるため、当社が2012年から運営する
会員様専用ラウンジ「銀座プレミアムラウンジ」のノウハウを継承しつつ、
大阪独自の文化を反映したラウンジの開設までの1年以上に及ぶ軌跡。
その実現までの道のりを、担当者に聞きました。
- 松本
- サービス企画部サービス企画チーム マネージャー 2005年入社
ダイナースクラブと提携している空港ラウンジの契約担当として仕事をするかたわらで、銀座ラウンジの運営サポートも担当。ラウンジ運営のノウハウを身につけていたことから、大阪梅田プレミアムラウンジ開設の中心メンバーとなった。
- 私が今回担当したプロジェクトは、大阪の梅田にダイナースクラブの新たな会員専用ラウンジを開設するというものでした。この計画は、東京銀座以外のエリアでもラウンジを展開してほしいという会員様からの声にお応えするため、グループ会社である三井住友信託銀行と協力をすることで実現できたものです。これまでにも、多くの会員様から「関西圏にもラウンジをつくってほしい」といったご要望をいただいていた一方で、なかなか実現の目処がつかず、構想段階のままで止まっていたのが当時の状況でした。しかし今回、本案件に取り組む方針が明確に定まったことで、プロジェクトが動きはじめたのです。プロジェクトのミッションは、ダイナースクラブの会員様にご満足いただける空間と、大阪独自の文化や人柄に合わせたくつろぎを提供すること。ここから、私を含めた4人のチームでの1年以上にわたる挑戦の日々がはじまりました。
- チームにおける私の主な役割は、新しいラウンジの開設準備全般について調整役として、人事総務部やマーケティング企画部など多くの部署と連携しながら計画を進めることでした。特に私が注力したのは、家具や備品の選定、ラウンジスタッフの育成、さらには内装やサービス運営の細部にわたる部分です。家具の選定では、ラウンジでのサービスやイベントをスムーズに行えるよう、軽量で動かしやすい家具を探すために、実際にイタリア製家具のショップまで足を運びました。また、紙コップ一つに至るまで、ホテルで使用されているような上質なものを厳選し、会員様に満足いただける空間を整えるよう努めました。家具、アメニティ、サインプレート、通信機器など、ラウンジを構成する備品の数は100品目を超えます。それほどの品目について、ダイナースクラブの会員様が買い物の合間にくつろいだり、静かに仕事をするための場としてふさわしいクオリティコントロールが求められました。
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このプロジェクトで最も苦労したのは、ラウンジ開設の経験を持たない私が、全てをゼロからつくり上げる必要があったことです。特にスタッフを採用する過程では、富裕層の会員様への対応が求められる高い接客スキルを持つ方を見つけるのに時間と労力を要しました。富裕層の会員様に対応できるコミュニケーション能力と柔軟性を重視し、大阪にあるラウンジだからこそ、「地元をよく知る人」であることも条件に含めて面接を行いました。また、接客者としてのスキルと同じく重視したのが、「私たちとも円滑なコミュニケーションを取れるか」ということ。開設後のラウンジ運営は彼らスタッフに託すことになるため、ラウンジ全体の品質を担保するためにもその観点は欠かせないものでした。
採用後のトレーニングでは、ラウンジ運営に必要な知識やスキルをスタッフに身につけてもらうまで丁寧にサポートをしていきました。ただ、ダイナースクラブカードのサービス内容やシステム操作の習得に苦戦するスタッフも多く、プレオープンでは想定以上に対応に時間がかかってしまうなど、開業に向けた課題も多くありました。しかしながら、毎週のように大阪に通ってトレーニングを行うことで、徐々にスタッフのスキルも向上。最終的には、スタッフが自分たちで改善案を出し合いながら取り組む姿勢が生まれ、オープン前日には全員が自信を持って業務に臨めるほどにまで成長していました。
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そうして迎えたオープン初日。最初に大阪梅田ラウンジを訪れたのは二人の女性でした。ラウンジを堪能しながら、「本当に大阪にできたんや」と嬉しそうな笑顔を見せてくれたことが印象に残っています。そして、閉店間際に駆け込んでこられて、「妻に絶対に行ってきてって言われたんです」とおっしゃる会員様もいらっしゃいました。それほど必要とされていることを嬉しく思うとともに、私たちがつくり上げたものが人々の生活に新たな価値を提供できていることを実感しました。
もうひとつ嬉しかったのは、「スタッフとチームワークが生まれた」と感じる瞬間に立ち会えたことです。ラウンジで提供するドリンクを選定する際に、私は「スタッフの皆で決めてほしい」と声をかけました。するとそこから、スタッフたちの意識が明確に変わり、意見を出し合うようになったのです。こうした声かけは、私のこれまでのラウンジ運営の反省を生かしたものであり、過去の学びによって現場がよい方向に変化したことは非常に感慨深いものでした。最終的には、私が指示を出さずとも自主的にトレーニングを行い、率先して改善点を洗い出してくれるまでに。時間をかけて彼らと大阪梅田プレミアムラウンジをつくりあげ、ここまで辿り着けたことを誇らしく思います。
また今後は、ラウンジでの若年層向けのポップアップイベントの開催などに挑戦していきたいと考えています。今回の経験で得た人脈やノウハウを生かしながら、さらに新しい価値を会員様に提供するプロジェクトに取り組んでいきたいです。
※所属部署・部署名は取材当時のものです。
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